集中力

カンタン!分析力の鍛え方【食レポをやってみよう】

こんにちは!小林嘉明です。

今回お届けする内容は分析力の鍛え方。

『分析』ってなんとなく難しそうだと思っていませんか? 気持ちはわかります。専門家や深い知識を持った人、あるいは才能のある人しかできなさそうなイメージがありますよね。

でも、分析は誰にでもできます。いや、本当に。

今回の話を読んだなら、あなたは“分析できる人”になっているでしょう。具体的には“食の分析”、すなわち『食レポ』をできるようにしてみましょうか。

なぜそんなことが言えるのか?

それは「知らないことは登場しない」から。

よかったら読んでいってくださいね。

相談『分析力の上げ方が知りたい』

改めましてこんにちは。

前回に引き続きstand.fmでレターをいただきました。1部抜粋で紹介させていただきます。

こばとーんさんの高い分析力を尊敬しています。そこで、分析力を高める方法を教えてください。

いやはや恐縮です。

今回のレターは知り合いからですね。いつも僕のコンテンツを褒めてくださる優しい人です。

自分で『俺は分析力があるんだぜ』なんて言い出すほど自惚れていないのですが、せっかく褒めていただいたので触れてみようかと思います。

個人的には『好きこそものの上手なれ』みたいなもので、四六時中考えてるから他人よりも“慣れてるだけ”くらいの感覚。まあ、「分析力上げたいです!」って人に「ずっと考えるんだよォ!」なんて回答は酷なので、僕が時間かけて見つけたコツみたいなものを伝えられればと思います。たぶん知ればあなたもできるはず。

分析とは何か

早速行きましょう。

まず『分析』って言葉をハッキリさせておきましょうか。そもそも意味がフワッとしてますよね。

「データを集めて…?頭使って…なんか…良いこと言う?みたいな?」くらいの感覚じゃないでしょうか?

分析を僕なりの言葉にすると『複数の軸に当てはめて考えること』です。

まだ意味わからないですね。大丈夫、もう少し簡単に言い直します。具体例があったほうがわかりやすいと思うので、ここではカレーの食レポをしてみましょうか。

【分析例】カレーの食レポ

想像してください。あなたの目の前にはおいしそうなカレーがあります。用意してくれたのはあなたの友人。そして、食べた感想をあなたに求めてきました。

さて、あなたはどう答えるでしょう?

分析で多くの人がやりがちなこと

ここでほとんどの人は『うまい』『まずい』で答えます。

まあ、友人が出してくれたと言う設定なので、まずいと答える人はほとんどいないでしょうけど(笑)

とはいえ、なんとなく“子供っぽい回答”というか、もうちょっと気の利いた表現で返したいですよね。

そこで、『軸に当てはめて評価する』ことを試してみましょう。

分析に必要な”評価軸”

軸と言うのは1本の直線だと思ってください。まっすぐな線です。よく見てみると線には目盛りが付いています。ある方向に進むと“プラス”、逆方向に進むと“マイナス”。数学でやった“数直線”みたいなものですね。

実は「うまい」「まずい」は同じ直線の上で評価している内容なんですね。プラスならうまい、マイナスならまずい、というわけです。

さて、分析ができるようになるためにやる事はたった1つ。評価する軸の本数を増やしましょう。

カレーの5s分析

漠然と『評価軸を増やせ』と言われても分かりにくいと思うので、ここでは『五感』を採用しましょう。

ご存知、視覚、嗅覚、味覚、触覚、聴覚です。

そう、五感を評価軸として当てはめてみるんです。

最初から複雑にすると分かりづらいので、まずはプラスとマイナスで大丈夫。見た目が良いor悪い、香りが良いor悪い、そんな感じ。

さっきの食レポをやってみるとこうなります。

『君のカレーはまず見た目がとっても良い。そして香りも美味しそうだ!実際に食べてみたけど、味も最高。舌触りもよかったな。あと、具材がしっかりしていて咀嚼したときの音も良かった』

どうです?

『うまい』とは全然違うでしょ? しかも『良い』しか言っていないのに“ちゃんと見てる感”がある。軸を増やすだけでかなり効果があるんですよ。

知らない要素は必要ない

そして驚くことに、今登場した要素に難しい内容は1つもありません。すべての内容をあなたは知っていたはずです。

やったことはひとつだけ。“軸を用意しておく”これだけなんです。

ちなみに五感はみんな持っているので、かなり汎用性が高い評価軸です。知っておいて損はないですよ。

ここでは五感(five sense)から取って5s分析とでも命名しておきましょう。ちなみに小林の造語なのでたぶん調べても出てきません。あしからず。

分析力の鍛え方

さてさて、基本の分析法がわかったところで、もっと上手にやる方法にも触れていきましょう。

とは言え、こちらもシンプル。

“評価軸を細くする”だけ。

先程の5S分析を例えに出すなら、『味覚』を細かく分けることができます。塩味、甘さ、辛さ、酸っぱさ、コク、旨味など、“味覚の内訳”もたくさんありますよね。

これをさらに軸として使うんです。

例えばこんな感じに。

『このカレーはややしょっぱく感じる。しかし充分に甘味もあり、食欲を誘うスパイシーさがある。ほのかに爽やかな酸味も感じられるのにコクもあり、旨味がそれらをまとめている感じ』

どうです?それっぽい分析でしょう?

でもこれもやっている事は変わりません。もともと評価軸を用意しておいただけです。

そして、知らない要素は1つもないですよね。これを覚えておくだけで、あなたも食レポや分析ができるようになってしまいます。

分析は勉強するほどうまくなる

さて、お気づきでしょうか?

実は分析力の正体とは

  • 評価軸をたくさん持っている
  • 評価軸の目盛りが細かい
  • 当てはめちゃう想像力

この3つといえます。

つまり、たくさん物事を知っているほど分析力は上がるとも言えるんですね。

ちなみに、よくコンサルなどで使われる3c分析や4c分析、SWOT分析等は全て『軸の名前』でしかありません。実はそんなに難しいことしてるわけじゃないんですよ。

気軽に分析にチャレンジしていただけると良いかと思います!

分析が一気に楽しくなる瞬間

日常的に分析をしながら物事を見ていると、だんだんと『変な分析』をするようになってきます。

それが『他ジャンルの評価軸を使う』こと。

例えば、カレーの分析をするのに企業の評価方法を使うとか(笑)

さっきの3C分析なら、カスタマー(顧客)、カンパニー(会社)、コンペティター(市場)なので…

『このカレーは子供向けというより大人向けな味。作り方は主婦でもカンタンなルゥ方式だね。競合はバーモントカレーやジャワカレーあたりだろう』

みたいにできます。

このように、別ジャンルの考え方を転用することができると一気に視界が広がっていく楽しみが出てくるんです。

やる人は少ないかもしれませんが、興味が出たらぜひどうぞ。

分析に慣れた人の体感

最後に僕の体感を紹介しておこうと思います。要するに“四六時中分析してる人は、いちいち評価軸セットを用意して考えているのか?”です。

答えはノー。あんまり用意していません。

ただし、使います。そのあたりを掘り下げておくと、今後分析をやっていきたい人に役立つと思うので紹介しておきましょう。

直感から始める

まず、ある程度勉強を続けていると評価軸が膨大な量になるので最初は“直感に任せる”ことが多いです。

『この問題って何かに似てるなー』とか独り言喋りながら自由にこねくり回す感じですね。

するとある瞬間『この軸は使えるぞ!』ってなります。だいたい3つくらいが相場。

そして、ある程度そこで深掘りしたら視野を広げるために他の軸を持ち出してくるんです。

直感を脱する

例えば思いついた内容が“視覚”“味覚”“嗅覚”だったら、『あ、コレは五感の評価軸が使えるな』ってことで残りの“触覚”と“聴覚”を持ち出して評価するんです。

思いつきだけだとこのように偏りやすいので、“評価軸セット”があると考えを補完しやすくなります。

ちなみに、こういった評価軸セットのことを『フレームワーク』と呼んだりしますね。覚えておきましょう。

五感なら『五感のフレームワーク』みたいに言います。

あなたも食レポマスターになれる

最後に食レポに話を戻して終わりましょう。

あなたも食の感想を求められたとき、すぐに思いつく内容は見た目や香り、そして味に関することでしょう。

しかしこの時に五感のフレームワークを思い出して欲しいのです。すると、足りない触覚と聴覚の情報が保管できます。

“のどごし”や“音”について食レポしてくる人がいたら「こいつは一味違うな」と思いますよね。

繰り返しますが、知らない要素は1つもありません。工夫次第で世界は楽しく見えるんです。

ではまた!バイバイ!

yoshiaki-kobayashi

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yoshiaki-kobayashi

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