料理

オイシート発酵力実用レビュー!肉と魚の味は変わるのか?

オイシートをご存知ですか?

普通ならプロにお願いしなくてはならない発酵熟成肉や魚を素人でも作ることができる便利なシートです。

試してみたい方も多いんじゃないかと思いますので、僕が使ってみた結果をシェアします。

商品の紹介をさくっとした上で、実際に肉と魚を4種類試してみましたので、味や香りの比較も行います。最後に、発酵熟成に向いている食品の紹介もしますので、よかったら読んでいってくださいね。

素人でも発酵熟成が作れるオイシート

オイシートはミートエポックと明治大学が協力して作った発酵熟成用のシート。本来であればプロの管理下で行われる発酵熟成肉を一般家庭でも作れるように開発されました。

保存期間を長くできることにより、『フードロスをなくしたい』気持ちが込められているとか。応援したいっすね。

2021年にクラウドファンディングで販売。今後更なる開発がされて一般に出回るようになると思います。

公式サイトとクラファンのリンク貼っておきますね。

https://camp-fire.jp/projects/view/377571

https://www.meatepoch.com/home-maid-aging

オイシートの原理

オイシートはぱっと見『完全にガーゼ』です。このガーゼ上の物体にタムニジウムという発酵菌が染み込ませてあります。

このタムニジウムの力で悪玉菌(腐らせたりする菌)を抑えて鮮度を保つってわけ。

タムニジウムは香りが弱い菌

ミートエポックさんの情報によれば、発酵熟成に用いられる菌は主に2種類あるそうです。

それがタムニジウムとJW1の2つ。比べるとタムニジウムはゆっくり発酵して、香りがマイルド、旨みを引き出すのに向いているんだとか。

簡単!オイシートの使い方

使い方はめちゃくちゃ簡単です。食材をオイシートでくるんで、さらに外側からラップをするだけ。

ほんとにこれだけです。

後は冷蔵庫で5日間寝かせましょう。そしたら完成。

鮮度良いものを使ってね

たまに勘違いする人がいるので、念のためお伝えします。発酵熟成といっても、いちど腐ってしまったものを復活させるわけではありません。あくまで新鮮なものを長持ちさせる方向で考えてください。スーパーで買ってきたばかりの肉や魚を使うと良いでしょう。

オイシートで肉を熟成してみた

豚肉と牛肉で比較

お待たせしました。では早速やってみた結果に進みましょう。せっかくなら比較してみたかったので、豚肉と牛肉でチャレンジしてみました。

それぞれ近所のヨークマートで買ってきた商品です。

オイシート熟成の前後で見た目は変わる?

まずは見た目から。こちらが発酵前。

こちらが発酵後。ガーゼにドリップが出てきてるのがわかりますね。

中身の見た目はこんな感じ。

牛肉の発酵前。

発酵後。ちょっと脂身が変色してるのが分かりますね。

こちら豚肉発酵前。

発酵後。

牛肉と似た感じですね。脂身がちょっと黒くなってる感じ。

発酵熟成肉の香りは?

香りはあんまりしないです。『発酵』なんて言われると納豆みたいな匂いするのかなー、なんて予想したりもしたんですけど、びっくりするほど香りは弱め。

牛肉は微かにヨーグルトみたいな香りがしました。豚はほぼ無臭。

もしかすると牛肉はグラスフェッドの香りが強いやつを選んだのでその影響かも。

むしろ、発酵前の方が『肉の香り』がしたくらいです。

ポークとビーフの味比較

焼きだと“焼き具合”で味に差ができてしまうので、低温調理しました。

塩とオリーブオイルだけのシンプル味付け。

牛肉
豚肉

結果は…そこまで普通と変わらないような感じ。正直、オイシート使用肉と未使用の同じ商品を並べて食べないとわからないっすね。強いて言えば油の味が丸くなってるような感じもする。

調理後の香りも全く違和感ありません。いつもの低温調理と同じ。

歯応えに関しても…比べないとわからないレベル。

ただ、5日経ってるのに変わってない、というのはすごいですね。

ひとまず、肉でそこまで違いがわからなかったので、魚で試してみることに。

オイシートで魚を熟成してみた

サーモンとビンチョウマグロで比較

魚はお刺身で頂こうと思います。加熱調理を挟まない分、味がダイレクトに感じられますし、違いを確認しやすいはずです。

比較したのはどちらも近所のスーパーで買ってきた刺身用のサーモンとビンチョウマグロ。

オイシート熟成の前後で見た目は変わる?

オイシートを巻いた直後。

発酵後。肉と同様、少しドリップが出ている感じがします。ただ、肉よりも少ない雰囲気。

オイシートを巻く前のサーモン。

発酵後。表面にガーゼの跡が見て取れます。それくらい表面はドライな感じ。といってもカピカピと言うわけではなく、触るとしっとりしています。

刺身状に切ってみた断面はこんな感じ。断面にうっすらと水分が出ているのが見えるでしょうか。乾燥したと言うよりは、水分量が均等なニュアンスを感じますね。

次はマグロ。

これがオイシートを巻く前。

発酵後。サーモンと同じように表面にガーゼの跡が付いています。質感も似たような程度。触るとしっとりした感触が指に伝わってきます。

カットした後。サーモンよりもたくさんの水分が出てきていることがわかりますね。やや表面側に多く水分があるような見た目をしています。

発酵熟成魚の香りは?

サーモンもマグロも似たような香りでした。枝豆の“さや”みたいな香り。といっても、肉と同様、かなーりうっすらとしてるので“ほぼ無臭”といっても差し支えないかも。

なんなら発酵前の方が香り強かった印象。

5日経った刺身は食べられるのか…?

これ。これです。5日前から冷蔵庫に放置しておいた生魚は果たして食べられるのでしょうか…?

結果は…美味しい!

うん、普通にお刺身です。翌日この記事を書いていますがお腹も痛くなってません!これはすごい!

発酵熟成魚の味

味は、サーモンはほのかに“鮭とば”っぽさが足された感じ。もちろんあそこまで味は濃くないですけどね。

ドリップもないので、魚の脂を水分に邪魔されずに味わえる印象。脂の乗った魚が好きな人にはいいでしょうね!

マグロは、サーモンより脂感がない感じ。特に香りがプラスされたわけではなく、マグロの“血生臭さ”が消えた雰囲気。表面の水分も減ったため、『マグロの味だけがする』印象ですかね。

ちなみに、塩で食べました。三種類の塩をつかいましたが、一番うまみを堪能できたのはミネラル多めの塩。これとかオススメ。

オイシートのオススメ食材

はい、というわけでオイシートをまとめますと…

  • 味が激変するわけではない
  • 保存力はすごい
  • 臭みが消える
  • 脂身が美味しく感じる

みたいな特徴がありますね!

なので、香りが強い食材に使ったほうが効果を実感しやすいと思います。

肉ならばマトンやラム、魚なら脂の乗ったブリなんて合いそうです。

特に香りを消す効果が凄いと思いましたので、普段お刺身を『生臭くて苦手』みたいな人は試してみるといいかも。

逆に『臭みが最高!』みたいな人はメリットが小さい商品なのかも。ラムとかも『香りが強い方が美味しい!』って人いるでしょ? 強い香りを楽しみたい人は以前紹介した「ピチット」の方がメリット大きいでしょうね。(下記記事参照)

今後量産されて価格が抑えられてきたら、またいろんな食材を試してみたいと思います。ではまた!

yoshiaki-kobayashi

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yoshiaki-kobayashi

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